間取り

「回の字型」は案外、合理的な間取り

ところで、中古マンションと一戸建ての違いは、生活の場を分離する仕方にあります。一戸建てならば、1階のリビングと2階の個室で「共通の部屋」と「個の部屋」に分けることができますが、中古マンションではすべての部屋が同じフロアにあります。このような状態で、生活リズムの異なった者同士が一緒に生活するのは、かなり厳しいでしょう。

仮に若者と大人がいれば、寝る時間や起きる時聞が異なるのはよくあることです。若者は寝る間も惜しんで、テレビやゲームにインターネット、電話などに夢中になります。しかし、中高年になると一般的に、だんだん早寝早起きになってきます。

そうなると、間取りによほど気を遣わない限り、生活のミスマッチからストレスがたまりやすくなるのです。一戸建てなら避けられることでも、「ワンフロア」の中古マンションでは問題になることがあるのを、頭に入れておいてください。

こうしたことを考えると、中古マンションに「田の字型」と呼ばれる間取りが多いのも、ある意味、理にかなったことだとうなずけます。玄関近くに2部屋があり、真ん中に浴室やキッチン、トイレなどの水回り、そしてベランダ側にリビングと和室。

生活スタイルの異なる世代を分離する、スタンダードな作りなのです。リビングで夜遅くまで起きていようと、朝早く起きてこようと、個室のだれにも迷惑がかからないようになっているわけです。にもかかわらず最近の中古マンションには、間仕切りがあるだけで実質的に部屋が1つしかない、というスタイルが増えています。斬新でオシャレなのでしょうが、使い勝手がいいかどうかは疑問です。マンションは長く使い続けるものです。流行に左右されてはいけません。家族間での無用なイライラをつのらせることのないよう、間取りには細心の注意を払ってください。